Gemini
祇園祭、夜の宵山
7月も半ばを過ぎ、京都は祇園祭・前祭の熱気に包まれました。今年2025年の宵山は平日の開催となりましたが、その賑わいは例年以上。
昨年を上回る多くの人々が四条烏丸界隈へと足を運びました。
日中は、夏の到来を告げる激しい雨が通りを濡らす時間帯もありましたが、不思議と夜には天候も回復。提灯の灯りが濡れた路面に柔らかく反射し、かえって幻想的な雰囲気を醸し出していました。
降り注ぐ祇園囃子の音色に導かれながら、駒形提灯に照らされた山鉾の間を縫って歩けば、人々の熱気とざわめきの中に、千年以上にわたって受け継がれてきた祈りの形が見えてきます 。
平日という日常をしばし忘れさせ、これほどまでに人々を惹きつけるのは、単なる祭りの華やかさだけではないでしょう。厄除けの粽を求め、手を合わせる人々の姿に、この祭りが今も京都の暮らしと文化に深く根付いていることを改めて感じさせられます 。
